ジャパン・モビリティ・ショー2025は、私たちの移動手段の未来図を多彩に描き出しました。明日にも市場に登場しそうな新車から、数年後に実現する可能性のあるモデルまで、様々な乗り物が一堂に会したイベントでした。

 

特に注目を集めたのは、従来の発想を覆す物流革命の種となりうるいすゞの「VCCC（Vertical Core Cycle Concept）」です。この斬新な車両は、逆Y字型のフレームに4つの車輪を備え、単体で自立走行が可能な設計となっています。

 

最も興味深いのは、この車両の運用方法です。基本的に2台1組で使用され、それぞれが持つアタッチメントでコンテナなどの荷物を両側から挟み込んで運搬します。この姿は、まるで二人の作業員が協力して重い物を持ち上げる光景を連想させます。

 

VCCCには運転席がなく、自動運転や遠隔操作での稼働を想定しているようです。ただし必要に応じて、操作キャビンを取り付ければ、人間が直接操縦することも可能になるでしょう。これにより、自動化が難しい複雑な環境でも柔軟な対応ができるのです。

 

あなたも想像してみてください。このシステムが実用化されれば、コンテナ、車両、液体タンク、さらには人員輸送用キャビンなど、アタッチメントさえあれば何でも運べる万能型物流システムが誕生するのです。大きさや重量の制約も、車両の最大積載能力内であれば問題ありません。

 

技術がさらに進化すれば、専用アタッチメントすら不要になり、まさに人間の手のように多様な荷物を柔軟に扱える日が来るかもしれません。実現までには5年や10年という時間がかかるでしょうが、この革新的なコンセプトが物流の常識を根本から変える可能性を秘めています。

 

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