金沢市に拠点を置く北陸鉄道は2026年4月1日付で、グループ会社である北鉄金沢バスとの経営統合を実施することを11月18日に公表しました。この統合により、両社に分かれていたバス乗務員の一元管理が可能となり、人材不足に悩む公共交通業界の課題解決が期待されています。金沢エリアの路線バス事業を担ってきた両社では、現在合計285名のドライバーが活躍していますが、これまで別会社であるがゆえに人員の柔軟な配置転換ができない状況でした。

 

あなたもバスに乗車する際、「今日は運行本数が少ないな」と感じたことはありませんか？実はその背景に、深刻な運転手不足という問題が隠れているのです。今回の統合では、事務部門の集約によるコスト削減も視野に入れていますが、利用者にとって重要な路線再編は実施しない方針とのことです。

 

一方、同グループの業績に目を向けると、2025年4〜9月期の財務状況では、最終収益が前年比19％増となる3億1300万円を記録しています。これには不動産や車両の譲渡益、行政からの助成金などの特別収入が寄与しました。しかし、主要事業である輸送部門は微増にとどまり、建設分野の大型公共事業受注減少の影響で総売上は59億円と1％減少。さらに人件費高騰や車両投資負担増により、事業利益は1億3600万円と大幅な落ち込みを見せています。

 

 

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