葛飾区の南北移動手段として、京成金町線（全長わずか2.5km）だけでは不十分ではないでしょうか。特に青砥駅より南側では、住民はバスに頼らざるを得ない状況です。この地域課題に対し、既存の貨物線を活用した交通網整備が検討されています。

 

区の試算によると、新たな交通システム導入で約3万人の日常利用が見込まれます。注目すべきは整備方式による費用差です。貨物線をそのまま活用する案は450〜800億円、別線路を新設する案は700〜800億円かかるのに対し、専用道路で連節バスを走らせるBRT方式なら320〜560億円で実現可能です。

 

皆さんはこの違いをどう考えますか？鉄道にこだわる必要はあるでしょうか？BRT方式なら建設費を約70%に抑えられるだけでなく、架線や軌道の維持費も削減できます。何より、狭い区間や踏切など地形的制約がある中で、専用道と一般道を柔軟に組み合わせられる利点があります。

 

実はこれまで、JR各社との費用分担や貨物輸送維持の問題で合意形成が進みませんでした。BRT方式の採用は、こうした長年の停滞を打破し、住民の移動ニーズに応える現実的な選択肢かもしれません。将来的には自動運転技術の導入も視野に入れられるでしょう。葛飾区の交通課題解決には、従来の鉄道整備の発想を超えた柔軟な思考が求められているのです。

 

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