長年勤めた会社からの「退職金1000万円」、実際の手取りはどうなる?税金の仕組みを解説
30年もの長きにわたり同じ会社で働いてきた方にとって、退職金は人生の大きな節目です。「1000万円の退職金を受け取ることになったけど、実際に手元に残るのはいくらだろう?」「税金は全くかからないって聞いたけど本当?」このような疑問をお持ちではありませんか?
税務上、長期勤務者には大きな優遇措置があります。30年勤務の場合、1500万円まで課税されない仕組みがあるのです。これは「退職所得控除」という特別な計算方法によるもので、勤続20年超の方は「800万円+(勤続年数-20年)×70万円」という計算式で控除額が決まります。つまり、30年勤めた方なら1500万円もの控除が適用されるわけです。
さらに一般的な退職金は、課税対象額の半分にしか税金がかからないという恩恵もあります。ただし特定の役員退職金はこの半額課税の対象外ですのでご注意ください。老後の資金計画を立てる際は、この点を頭に入れておくと安心です。
最近は従来の退職金だけでなく、企業型DCやiDeCoなどの確定拠出年金を活用する方も増えています。しかし注意点があります。2026年1月からは税制が変わり、異なる退職所得を受け取る間隔が「5年」から「10年」に延長されます。この「10年ルール」により、短期間に複数の退職金を受け取ると税制優遇が受けられなくなる可能性があります。例えば60歳でDC一時金、65歳で退職金を受け取る場合、今までなら二重の控除が可能でしたが、新ルールではそうはいきません。
老後の生活設計において、こうした税制の仕組みを理解することは非常に重要です。退職を控えた今こそ、税金の知識を深め、最適な資金計画を考えてみてはいかがでしょうか?
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