あなたの会社では新入社員がすぐに辞めていませんか？一人の従業員が早期に退職すると、企業には約640万円もの損失が発生するという調査結果をご存知でしょうか。特に注目すべきは、営業職と事務職における高い退職率です。

エン・ジャパン株式会社による調査では、回答者の3割以上が入社半年以内で職場を去った経験を持っています。興味深いことに、この「早すぎる退社」を悔やむ割合は若年層ほど高く、20代では約4人に1人が後悔の念を抱いています。「履歴書に空白期間ができて選考で不利になった」「短期退職の理由を何度も説明させられた」など、次の就職活動での苦労が主な後悔理由となっています。

なぜ人々は新しい職場をすぐに離れるのでしょうか？調査によれば、最大の原因は「説明と現実のギャップ」にあります。「未経験可」と謳いながら実際は教育体制が整っていない、面接時の説明と業務内容が大きく異なるなど、企業側の情報開示に問題があるケースが目立ちます。実に4割近くの退職者が「聞いていた話と違った」と感じています。

特に営業職とバックオフィス職は、比較的参入障壁が低いため未経験者が多く流入する一方で、現実とのギャップに直面しやすい構造があります。営業では想像以上のプレッシャーや厳しいノルマ、事務職ではキャリア成長の限界や職場の人間関係に苦しむ人が少なくありません。

この問題を解決するために求められるのは、企業側の誠実な情報開示です。調査では「ネガティブ情報も含めた事前説明があれば辞めなかった」と答えた人が44%にも上りました。これは「良好な人間関係」とほぼ同等の重要性を示しています。あなたが採用側なら、魅力だけでなく課題も含めた透明性の高い情報提供を心がけてみてはいかがでしょうか。就職活動中の方は、面接で積極的に会社の課題についても質問してみることをお勧めします。

 

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