物流革命の現在地―トラック労働時間規制導入後の鹿児島の現場から見えてきたもの
											労働環境改善を目指した物流業界の新ルール導入から約18ヶ月。トラックドライバーの時間外労働に上限を設ける規制が私たちの暮らしにどう影響しているのでしょうか?
鹿児島県内のスーパーマーケット経営者は「商品価格が上昇していない品目を見つける方が難しい状況」と語ります。これには原料高に加え、配送経費の増加も大きく影響しています。トレイ一つとっても2〜3割ほど価格が跳ね上がっているとのこと。
業界団体の代表者からは「荷主企業への理解浸透がまだ不十分」との声が聞かれます。しかし、変化の兆しも見えています。県内の農産物輸送会社では陸送から海上輸送へと切り替えることで、スタッフの勤務時間を一回の配送あたり14時間も削減することに成功しました。
現場で残る問題点として注目すべきは荷物の積込み待機です。担当者によれば「最悪の場合、丸一日待機することも珍しくない」状況だとか。この解決策として注目されているのが「パレット輸送」です。事前に荷を組んでおくことで、積込み所要時間を従来の3分の1にまで短縮できるのです。
興味深いのは、県境の港からフェリーで大阪へ向かうトラック運転手の声です。「休暇が増えても収入は維持できている」と満足げに話す運転手は、「景色を眺められる瞬間が仕事の醍醐味」と仕事への愛着を語ります。
30年前から先見の明を持って拠点網を構築した輸送企業も存在します。「投資額は売上の2倍にも達し、10年間は不安で眠れない日々だった」と振り返る社長の決断は、現在、社員数の増加や法定労働時間内での業務遂行という形で実を結んでいます。私たちの食卓を支える物流の世界では、課題と向き合いながらの変革が今も続いているのです。
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