外国人観光客の運転危険性に注目、富山県で事故が増加傾向

富山県を訪れる海外からの観光客増加に伴い、「わ」ナンバーの車両による交通事故が急増しています。今年1月から9月までに54件が発生し、昨年の水準に迫るペースで増え続けているのです。あなたも道路で見かけたことはありませんか？慣れない日本の交通ルールに戸惑う外国人ドライバーの姿を。

「海外のお客様は車の大きさや利用期間にこだわる傾向があります」と語るのは、県内でレンタカー店舗を展開する企業の担当者です。利益面では歓迎される一方、安全面での課題も浮き彫りになっています。ある業者は前年同期と比較して4割も利用者が増加し、特にニューヨーク・タイムズで富山市が注目された直後は2倍以上に膨れ上がりました。

事故の背景には、左側走行や独自の標識など、日本特有の交通システムへの不慣れさがあります。これに対応するため、レンタカー各社は多言語の安全パンフレットを配布するなどの対策を講じています。県警も大学の留学生向けに交通安全指導を実施し、啓発活動に力を入れているのです。

現実の事故例として、高岡市ではフィリピン国籍の若者が運転するバイクと日本人女性の自動車が衝突する事故が起きました。また別の事例では、モザンビーク国籍の50代男性が飲酒運転で逮捕されるなど、問題は多様化しています。あなたの周りでも、海外からの訪問者に日本の交通ルールを伝える機会があるかもしれません。

政府は10月1日から、外国の運転免許を日本の免許に切り替える制度の審査を厳格化しました。観光で訪れる方々には適用されないため、今後も安全対策が重要な課題となるでしょう。富山をはじめとする地方都市への観光客増加が見込まれる中、私たち一人ひとりの交通安全意識も問われています。